【第一種電気工事士試験】再挑戦(その1)

電気工事士

まえがき

令和4年1月、昨年に受験した令和3年12月実施の電気工事士技能試験の結果をwebで見る。

受験番号が見当たらない。
合格者一覧を何度も見直す… 

なんと不合格だ。

まさか不合格だったとは…

その時の私の受験地の出題は公表問題のNo. 5であった。

主催者の電気技術者試験センターからはどこに欠陥があって不合格となったかの指摘は一切ない。

だから自分で想像するしかないのだが、複線図は間違っていなかったし、時間内に完成していたし…
思い当たるフシがないので、腑に落ちないまま結果を受け入れるしかなかった。

それから新年度の試験申込期間が近付いてきて、学科試験は免除されることもあり、迷いながらも申し込む。
したがって、ずっと不合格の原因が何かわからないまま再挑戦に突入した。

筆記免除でも受験料は同額…

さて再挑戦の技能試験対策をいつから始めるか。

7月には受験料も納め終わってるので、すぐ技能対策を計画的に進めれば問題ない。
だが私は3ヶ月では途中ダレそうなので、2ヶ月前から本腰を入れようと考えた。
(だが結果的には2ヶ月では足りない気がした。勉強時間が限られる人は十分計画的に。人それぞれである)

また不合格の前年は、集中したのはほぼ1ヶ月での対策で、それはたまたま前職を辞めた直後のひと月であった。

今回は夜勤バイト(電気工事士とは無関係)をしながらなので比較的前年よりは集中して取り組める環境だった。

自分がテキストとして用いたのは前年と同じく第1種電気工事士 技能試験すぃ~と合格 2021年版

基礎的な事は昨年通ったポリテクセンター鹿児島の訓練でのノートや、一昨年取得の第2種電気工事士試験のテキストなども参考にした。

ポリテクセンター鹿児島の求職者向けページはこちら:

また、YouTubeでは次のチャンネルを良く参考にさせていただいた。

今回は特に「日本エネルギー管理センター事務局」さんの動画を参考にさせていただいた。

また、他には以下の動画なども視聴した。

そしておおよそ、昨年度不合格の原因が分かったのは技能試験再挑戦令和4年12月になろうかというころ。
詳細は各公表問題のポイントについてまとめた問題No. 5にて述べる。

第一種電気工事士技能試験は、一度で合格できる人がたくさんおられるものと思う。
数回受ける人もいるだろう。

また何気なく行っている作業でも試験会場での独特の雰囲気というものが確かにあり、それが緊張につながり、さらにミスをおかす可能性を増すことが充分考えられる。

特に自分にとって考えられることは

  • 複線図に迷う(条件や結線図などが変更された場合など)→焦りを生む
  • 欠陥→普段練習ではしない欠陥ミスを含む(これについてはテキストを見て練習を積むしかない)
  • 思いがけないミス(後述の昨年度の私の不合格の原因もそうだが、思いこみによるミス含む)→そのためにも練習時は、この流れ、作業で本当に間違えていないか?と自問しながらのチェックも必要だと思われる。

もちろん指導者とか先輩方にいつでも質問や出来上がりを見てもらえる方々は有難い。

私自身が当時疑問に思ったり、手間取ったりした各公表問題のポイントについて、以下にまとめる。

公表問題1

結線箇所にAとBの2箇所がある。
とにかく作業効率を計り、時間内の完成を目指す(完成点検含む)。

他に注意すべきポイントは、2Pスイッチ(施工条件に注意)と、連用枠の部分である。

変圧器2次側VVF2.0㎜-2芯は800㎜を”2等分”でも良いが、ケーブルの形を整えやすくするため2Pスイッチ側を少しだけ長めに(自分は420㎜にて切断。よってもう一本は380㎜)切断して、アウトレットボックスに挿入してから最終的に長さを合わせた。

やはり結線部分のAのリングスリープBの差し込みコネクタのところが時間かかる。
当然だがAにしてもBにしてもそれぞれのケーブルの剥き作業、結線を間違えずに繋ぐ作業、それぞれ欠陥をとられないように慎重な確認などが自ずと必要になる。

練習5回のうち一度も50分を切れなかった。
最短タイムが 52分、最長が 71分。

公表問題2

この問題では自動点滅器代用端子台(内部結線図)、ランプレセプタクル回路の展開接続図がある。
これは内部結線図と展開接続図を複線図にいかに落とし込めるかがポイント。

これら展開接続図、内部結線図についてはこの問題2以外にも出題される。

私にはこの展開接続図と内部結線図が難解で相当時間を費やした。
これを理解できれば試験本番にて器具配置の変更などがあっても容易に対応できるものと思う。

この問題2も結線部分が2箇所あり、やはりスピードを求められる

PF管での施工もあるようで、その部分も慌てないように練習していた(PF管をどこに施工するかはテキストにある)。

また変圧器低圧側からブレーカーまでは、IV線である。別に何ということはないと思うがやはり意識して練習した。

練習は4回。
時間的には最短43分、最長58分。

公表問題3

完成時の形については、特に変圧器の端子台は2極と3極の2つを高圧側KIP、低圧側2mmのケーブルでそれぞれ高圧も低圧もワタリまで使い結線すると、その2つの端子台がなかなか揃わずイビツに見える。
だがそこは長さとか、結線する端子台の位置など基本的なことさえ守れていれば少々形がイビツでも問題ない

変圧器二次側から施工省略への2.0㎜、3芯は総支給400㎜のうち250㎜使用(外装は150㎜剥く)。残り150㎜は変圧器T1vとT2uのワタリ(白)に使用。

出題パターンの変更としては4芯ケーブル、また器具の位置変更の可能性もある。
そのパターン変更ついての練習を、施工条件を読むところから始め、複線図を描く練習をした。

練習は5回。
最短50分、最長62分。

公表問題4

ブレーカー代用の端子台で変圧器からNに白ケーブル、Lに黒ケーブルを繋ぐ。
そのブレーカーからの出口には、黒→白→緑の2㎜、3芯を接続するのであるが、そのケーブルは実際には並びが違うので、複線図どおりに結線する。

結線部はリングスリーブの1箇所だが、ここに5本の結線を「中」の刻印で行う部分があり、自分にとっては難所であった。狭くてきつい。

その対処としては、アウトレットボックスの中心にいかにその5本をうまく揃えられて、銅線を裸に剥く長さも揃えられるかであろう。
リングスリーブに挿し込んだときその方向や長さがあまりに不揃いにならなければ、揃えやすく刻印しやすい。

よってケーブルの裸部分の長さがまちまちであったり、1本だけ短いなどあればとても難儀した。
この「中」の刻印部になんとかリングスリープに入れる作業は大変で、いつも冷や汗をかいて練習していた。

4芯ケーブルは(先述の問題3のパターン変更を除いて)この問題だけであるが、私のような(電工ナイフでなく)ケーブルストリッパーに使う者にとっては、電工ナイフを使用することはハードルが高く感じられたが練習で乗り越えられた。

出題バターン変更は器具位置の変更、また4芯ケーブルの接地線をアウトレットボックスにつなぐパターンもあるらしいので、その練習もしていた。

自分には問題4の4芯ケーブルと「中」のリングスリーブ刻印までの作業は難関の一つだった。

練習は6回行った。
10個の問題のうち最多である。
最短54分、最長63分。

公表問題5

昨年自分が不合格となった問題である。

最初に述べたようにどこに欠陥があって不合格だったのかわからないまま再受験を決めたことも先述のとおりである。

問題5の練習は4回行った。
そのうち2回目の練習で大きな欠陥を犯していることに気付く・・・

問題を完成後、配線確認時にあり得ない、衝撃的なミスを発見・・・

充分反省したつもりで、さらに3回目の練習時、なんと同じ誤りを犯している。

要するに完全な結線ミスである。昨年不合格の原因もこれで間違いないだろう。

なぜなら無意識に今回の練習でも同じ誤りを2回目、3回目と侵している。
1回目の練習も意識せず気付いていなかっただけか、たまたまうまく繋いでいただけだったかもしれない。

具体的には連用枠の赤い運転表示灯の2芯ケーブルと同じ連用枠の白の電源表示灯の同種2芯ケーブルの結線を、あろうことか間違えていた。

この点については、日本エネルギー管理センター事務局の西山講師はケーブルにマジックペンなどで例えば運転表示灯には「赤」と書く、電源表示灯には「白」と書くなどの印し勧めている
そこを自分でメモしておきながらこの始末だった・・・

複線図に添って結線すればそんなミスはないと思われるが、単細胞な自分にはまったくノーマークであった。
気を付ける、注意するという感覚からして欠如していた。

よく「ヒューマンエラー」という語句を聞く。みんなミスはあるのだ。
ありえないミスを犯すものだ、ヒトは。

たとえば手術で左右の部位を間違えた事例があるという。

本当にあまりの単純ミスに力が抜けた。
実際の電気工事の現場なら語り草であろう。

そんなことを考えながら今この記事を書いている。

さて、鹿児島で2年連続で同じ問題が出るとは思えないが(出るかもしれない?)、こんな単純かつ対策可能な問題ゆえどうすれば意識して防げるか。

やはりわかりやすくケーブルにペンで書くことにした。

端っこと真ん中辺りの2箇所に、運転側ケーブルには「赤」、電源側ケーブルには「白」と書くことにした。
また、短く切ったビニールテープも使う事にした。

例えば赤(運転表示灯)側の裸銅線の部分にビニールテープを2センチくらい切って貼る。あくまでも結線する裸部分に。
その部分は結線時確認するので外し忘れはないだろうという目算であった。

もしケーブルの途中などに貼って剥がすのを忘れたら欠陥を取られる。

今回の試験当日は2㎝くらいの黄色いビニールテープを切って工具と同じ場所に貼って、試験開始を待っていたが、問題5でないことを確認できた段階で剥がしてポケットにしまった。

2.0mm、3芯、長さ600㎜支給の内150㎜は変圧器代用の2つの端子台のワタリに使用する。
(ちなみに試験問題では「芯」は「心」と表記されるが、私の記事では「芯」に統一して表記してある)

残りの450mmを変圧器2次側からアウトレットボックスに向かうが、変圧器側は130㎜外装を剥いた。

一度不合格となった私が言うのもなんだが、この問題5は比較的単純で好きな問題だった(笑)

練習でのタイムは 最短54分、最長68分。

(その2へ続く)

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